呼吸力について考察

呼吸力は、まず小手先のテクニックではない。「力を抜くだけでは、駄目だ」とはよく耳にします。

しかし、それは、力が抜けている人のことです。満足に力が抜けていないレベルでは、呼吸力を

伝えることはおろか、自分が感じることも困難と思われます。だから、徹底的に力を抜くこと。

どのような精神状態のときに、力が入らないかを研究してみることです。

稽古相手に体力を感じないか尋ねることは、効果的です。言ってることと実際が違う人はよくいます。

本人は、体力ではないと確信しているのです。教えてあげた方が親切であり、本人のためです。

自分は、出来なくても体力かそうでないか、抵抗を感じるか、不快かどうかは判るものです。 

小学校低学年生の手を取ってみると、力が抜けていることが解ります。肘の締まりがなく、

ゆるんでいます。相手を動かそうとする心が、力を抜こうとする自分の身体の抵抗勢力となって、

力みとなります。筋一本張ってもいけない。 言葉では、力を抜く、相手と一体になる。

相手に任せるなどと言いながら、中途半端なことしか出来ないのは本心からそう思っていない証拠です。

疑う前に、相手に手を取ってもらい、好きにさせてみる。自分を中心に考えず、抵抗を感じさせないで、

体を捌いてみると発見できます。形ばかりに氣を取られていると、死に体で取っている相手を体力で

動かそうとする稽古に時間を費やしてしまいます。 片足で立って、ピョンピョン跳ねて、取らせた手と

肘・肩がつながらないくらい相手に任せることが出来るようになって、初めて技となり、呼吸力の意味が

解ってくると思います。